実践しよう!リスケを成功させるコツ
資金繰りが悪化したときに採用されるリスケは、一種の資金調達と言ってもよいものです。返済を待ってもらえるので、実質的に会社に一定の資金が残ることになるからです。
しかしリスケをするにも金融機関の審査を突破しなければなりません。審査落ちになってしまえば、リスケをしたくてもできないのです。
では、どうすれば審査を突破できるのでしょうか?
こちらでは確実にリスケを行う方法について徹底解説しますね。
大前提!滞納が起こる前に申し込むこと!
実際に滞納してからリスケに申し込む方がすくなくありません。
返済が遅れる前に相談をする、ということがリスケを行う上では大前提です。
そもそも会社の状況をしっかりと把握していれば、資金繰りが悪くなることは事前にわかるわけですよね。それなのに相談が遅れるということは、自社の資金繰りを理解していない、ということになってしまいます。大きなマイナスの印象を与えてしまうことになるので気をつけてください。
そもそもリスケは申し込みを行ってもすぐに行ってもらえるわけではありません。
申し込みから1ヶ月程度かかってしまうのです。
よって実際に返済が遅れそうな1カ月以上前には相談をしておかなければなりませんよ。
リスケができなくなった理由を明確に述べられること
銀行側としては、なぜ当初の返済計画がダメになったのかを知りたいのです。
双方納得して融資をしたわけですよね。毎月の返済金額も理解していたはずです。なのになぜ返済ができなかったのでしょうか?
「売上が思ったほど伸びなかった」
「コストが想定よりも多くかかってしまった」
「新たな設備投資が必要になった」
様々な理由があると思います。
それらの理由を明確にしておきましょう。
説明するたびに内容がコロコロ変わってしまうと印象が悪いので、理由は統一しておくべきです。
新たな返済計画の希望を明確にしておく
リスケは一定期間返済を待ってもらうだけのものです。
返済しなくてOKになるわけではありません。
そこでどれだけの期間返済を待ってもらいたいのかを明らかにしておかなければなりません。そしてその理由も大切になるのです。
例えば1年間返済を待ってほしいとします。
金融機関としては
「なぜ1年間リスケが必要なのか?」
「1年間リスケしたら返済ができる理由は?」
といったことの明確な答えを求めています。
明確に答えるためには、資料も必要になりますよ。
返済計画書と今後の資金繰りの予想などです。それらによって説明できるようにしておかなければなりません。
担保が追加できるようにしておく
リスケは金融機関としてもリスクが高まることになるので、何かしらの安心を得ようとしてきます。
そこで不動産などの担保を新たに求めてくることもあるのです。
例えば土地や建物を金融機関側が求めてくることもあります。
自身の不動産だけではなく、親などの親族の不動産を求めてくることもありますよ。
ただ担保に関してはかなりのリスクを背負うことになるので、拒否してもOKです。そのかわりリスケの審査は厳しくなりますが、担保がなかったとしてもリスケができた例はたくさんありますからね。
あくまで余裕がある場合は受け入れる、といった感じで問題ありません。
・注意!保証人を追加で求められるケースあり
基本的に企業の融資は会社の経営者が保証人になっています。
リスケ時にはさらに奥さんなどの第三者保証人を求めてくることがあるのです。
しかし第三者保証人に関してはリスクが高いので拒否したほうが良いでしょう。仮に倒産してしまうと、その方にも迷惑をかけてしまうからです。
交渉のコツ
ちょっとした交渉術も覚えておくと便利です。
交渉をする時には、最初に希望を伝えておくと有利にたてます。
その希望が一つの基準になって交渉を進められますから。
あなたが「1年間金利だけの返済にして欲しい」と言えば、「1年間」がベースとなって交渉が始まります。
ただ「5年」や「10年」などといった実現不可能な希望はダメですよ。
呆れられて、リスケが受け入れてもらえなくなってしまします。