リスケの流れをまとめてみた
融資の返済ができなくなることが予見できた場合に、リスケという方法があります。返済条件を変更することをリスケとよんでおり、一定期間返済を待ってもらえる、といったメリットがあるのです。
ただし多くの経営者はリスケを経験したことはないでしょう。
もちろん経験しないに越したことはありません。
しかしあらかじめ知識としてだけでもリスケの流れを理解しておくのがおすすめです。実際に滞納してからではリスケの申し込みは遅いのです。
前もって流れを把握しておき、その上で余裕を持って申し込むことが肝心。
こちらではリスケの流れを徹底解説します。
1.金融期間の担当者に訪問の連絡を入れること
いきなり銀行を訪れて「リスケをしてくれ」というのは、あまり良いことではありません。ちょっとした立ち話で済ませられるものでもないのです。
さらにあなたの会社の担当者が対応することでもあるので、まえもって連絡を入れておかなければなりません。
ちなみに電話だけでリスケのお願いをしても受け入れてはもらえませんよ。基本的に面談をした上でリスケを受け入れるかを金融機関は決定するのです。
2.約束した日時に金融機関に訪れる
手ぶらで金融機関に訪れるのはNGです。
まずは経緯書とも呼ばれている「返済条件変更依頼書」を事前に作成しておきましょう。そちらの書類を持参し金融機関の担当者に渡します。
その書類を見てもらい、会社の現状を伝えましょう。
「今のままで返済していったらどうなるのか?」
「なぜリスケが必要になったのか?」
以上のことくらいは明確に伝えておかなければなりません。
まだこれだけでは終わりではありません。再度、必要な書類を提出することになります。
3.必要書類を作成する
金融機関取引一覧表
経営改善計画書
今後の返済計画
リスケをしなかった場合の資金繰り表
リスケをした場合の資金繰り表
以上の書類を準備してください。
ひとつずつ簡単ではありますが説明していきますね。
・金融機関取引一覧表について
現在の借入状況などを明らかにした書類です。
金額
元金
期間
利率
担保の有無
保証の有無
以上の情報を金融機関ごとにまとめてください。
・経営改善計画書について
経営上記ようが悪くなったからこそリスケをしますよね。
よって現状を変えていかなければなりません。そのための計画書を作成して提出するのです。
まずは現状分析を行ってください。
そしてどのような改善を実施し、どれだけの効果があると考えられるのかを明らかにします。
実際の貸借対照表と損益計算書、さらには計画を実施した場合の予想の貸借対照表と損益計算書も提出することになりますよ。
・今後の返済計画について
どれだけの期間をリスケしてもらうのかを決定します。
その理由について返済計画で説明しなければなりません。
・資金繰り表について
2つのタイプの資金繰り表を提出します。
リスケをしないままの資金繰り表とリスケをした場合の資金繰り表です。
リスケをしないとどうなるのか、リスケをしたらどうなるのかを明らかにする書類です。
4.書類を提出し説明をおこなう
揃えた書類を金融機関側に提出します。
その時には説明を必ず求められるので、スラスラと答えられるようにしておきましょう。
書類の内容にも注意しなければなりません。客観性にかけた書類であると、その点を突っ込まれてしまい、「見通しが甘い」との低い評価をされてしまいます。
売上が急激にアップするような願望だけの書類は提出しないでくださいね。
5.審査が実施される
書類が集まって面談も終わったら、いよいよ審査の実施となります。
審査に関しては2週間から1ヶ月程度かかることもあります。それなりの時間がかかるので、余裕を持って申し込みを行わなければならないのです。