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手形担保融資 2019.01.07

手形割引業者の選び方とは

手形割引を利用するにも、その前に必ず行わなければならないことがあります。それは業者選びです。

 

どの業者を利用しても結果が同じであれば選ぶ必要はないかもしれません。しかし業者一つ一つ内容が大きく異なっているわけです。

 

業者選びとなると、やはり手数料率で選びたくなりますよね。もちろん手数料率で選ぶのは誤りではありません。しかし注意しなければならないこともあるので詳しくお伝えします。

 

他にも対応可能額であるとか口コミなどから判断する方法も解説しますね。

 

 

手数料から手形割引業者を選ぶときの注意点

 

・手数料の表示方法に注意すること

 

A社「手数料率・・・1.0%から15.0%」

B社「手数料率・・・5.0%から10.0%」

 

上記の2つの業者があるとして、どちらのほうが有利に思うでしょうか?

最低手数料率が低いA社のほうに魅力を感じてしまう方もいるかも知れませんね。しかしA社のほうは最高手数料率が高いのでおすすめできません。

 

そもそも業者は少しでも高い手数料率を設定したいと思っています。まずは最高手数料率で業者比較を行いましょう。

 

ちなみに最低手数料率については、よほどの条件に合致していないと設定されませんよ。業者側から高評価を受けなければならないのです。

 

特にその業者を初めて利用する、というケースであれば最高手数料率が設定される可能性が高いです。手数料率が下がっていくのは2回目以降の利用なので、その点も理解しておきましょう。

 

・見積もりを出してもらってから判断すること

 

手数料率は審査で決定します。見積もりを受けてからでなければ有利な金利なのか、それとも不利な金利なのかはわかりません。

 

見積もりを受けてからどの業者を利用するか決定しましょう。

 

 

対応可能額から手形割引業者を選ぶ

 

・調達希望額が大事!

 

あなたはどの程度の金額の調達を希望しているでしょうか?

 

仮に2,000万円だとして、ある業者が1,000万円までしか対応していなければ意味がありませんよね。だからこそ業者の対応可能額が大切になってくるのです。

 

手形割引業者によっていくらまで対応できるかは異なっています。

もちろんノンバンクよりも銀行のほうが資金力はあるので高額の対応をしてくれる事実はあります。しかし銀行によっても対応可能額は異なっているのです。

 

特に高額の資金調達を狙っている方であれば、大手を選ぶのがおすすめです。大手であれば資金力も一定以上あり、希望額の調達に対応してもらえる可能性がありますよ。

 

高額の調達を狙っている方であれば、手数料率が低い業者を選ぶ、ということもおすすめです。手数料率が低い業者であれば、手形の満額に近い資金調達ができるわけですからね。

 

 

口コミ評判から手形割引業者を選ぶ

 

・利用者の体験談にも注目すること

 

インターネットには様々な業者の口コミがあります。Q&Aサイトなどを利用して、利用を検討している業者を調査してみるのもおすすめです。

 

ただしネット上の情報には嘘のものも含まれているので注意してくださいね。できれば複数の口コミをチェックして、総合的に判断するのがおすすめです。一つの口コミを信じすぎない、といったことも必要になってくるわけです。

 

 

対応から手形割引業者を選ぶ

 

・対応力に優れた業者であれば安心

 

初めて手形割引を利用するケースであれば、不安に思うこともありますよね。業者側に対していろいろな質問をぶつけるケースもあるでしょう。

 

その時の対応力で業者選びを行うのです。

 

質問にしっかりとスタッフが答えられないようであれば、その業者を利用するのは避けるべきです。スタッフが手形割引に関する知識をしっかりと持っていない、と判断できるからです。

 

スタッフ教育もできない業者を利用するのは不安ですよね。

 

・面談してくれる業者もおすすめ

 

業者のオフィスなどで直接相談できるような環境が整えられている業者を選んで利用することもおすすめです。

 

高額の取引になる可能性もあるので、なるべく面談を取り入れている業者を選びましょう。

 

直接会いたがらない業者は闇金融かもしれませんよ。

手形担保融資 2019.01.07

銀行の手形割引とノンバンクの手形割引の違い

手形割引については、銀行とノンバンクが実施しています。

実はその「銀行が行う手形割引」と「ノンバンクが行う手形割引」には若干の違いがあるので注意してください。

 

こちらでは

 

  • 手数料
  • 審査難易度
  • 資金調達までのスピード
  • 担保や保証人

 

の各種項目で銀行とノンバンクの比較を実施します。

 

どちらのタイプの業者を利用して手形割引をしようか悩んでいる方は必見ですよ。

 

 

銀行とノンバンクの手形割引比較その1|手数料

 

・銀行の手形割引・・・5%未満になることが多い

・ノンバンクの手形割引・・・10%以上に設定されることも

 

手形割引の手数料率に関しては、銀行のほうが有利に設定されています。

融資に関しても銀行のほうが手数料は有利な設定ですよね。ノンバンクの手数料はやはり高めに設定されるわけです。

 

銀行の手数料が有利ではありますが、その代わり利用できる会社はそれほど多くありません。次のテーマでお話しますが、審査難易度が高く設定されているのです。

 

そもそも資金調達ができなければ意味がないので、手数料が高かったとしてもノンバンクを利用しなければならない状況もありますよ。

 

 

銀行とノンバンクの手形割引比較その2|審査難易度

 

・銀行の手形割引・・・審査難易度は高め

・ノンバンクの手形割引・・・審査難易度は低め

 

銀行の場合は資金力があるので、高額の手形にも対応しています。さらに前述したように手数料率も低めに設定しています。だからこそ貸し倒れリスクを少しでも引き下げたいので、審査を厳しく行ってくる傾向にあるのです。

 

一方のノンバンクに関しては、銀行の手形割引が利用できなかった会社などが利用するケースが多くなっています。ノンバンクとしても利用してもらわなければビジネスにはなりません。よって審査を多少甘めに設定しています。

 

ちなみに審査と言っても自社が厳しく審査されるわけではありません。手形割引の審査は、主に手形の振出人に対して行われます。そもそも手形を支払うのは取引先ですからです。自社についても審査が行われることになりますが、ちょっとした赤字くらいであれば問題ありませんよ。

 

 

銀行とノンバンクの手形割引比較その3|資金調達までのスピード

 

・銀行の手形割引・・・資金調達までに2日から3日程度かかることも

・ノンバンクの手形割引・・・最短即日で現金化してくれる業者もある

 

審査スピードは明らかにノンバンクのほうが早いです。

 

審査スピードの違いは審査難易度にも大きく関わってきます。

審査難易度が高い銀行については、比較的審査に時間をかけます。問題が発生しないように丹念に振出人や申し込み企業を丹念に調べ上げるのです。

 

ノンバンクに関しては金利手数料を高く設定しているので、多少の貸し倒れには対応できます。よって審査を簡略化し現金化までの時間を短縮化しました。

 

どうしても今日中に資金調達をしなければならない、という場合にはノンバンクによる手形割引を利用しましょう。

 

 

銀行とノンバンクの手形割引比較その4|担保や保証人の有無

 

・銀行の手形割引・・・担保や保証人を求められる可能性あり

・ノンバンクの手形割引・・・原則不要

 

担保や保証人については、銀行の場合は求めてくる場合があります。

手形振出人や申し込み企業に若干の不安を感じた場合には、担保や保証人の提供を条件に審査OKとしてくるのです。

 

ノンバンクに関しては前述したように審査を簡略化しています。担保や保証人を求めるとなると審査が複雑化してしまいますよね。ですから担保や保証人は原則不要としています。

手形担保融資 2019.01.07

経営者必見!手形割引のデメリットとは?

手形割引は、受取手形がある場合に資金調達に利用できる可能性が高いものとなっています。手形割引は基本的に信頼性が高い資金調達方法となっており、審査についてもそれほど厳しいものではありません。困った時には利用を検討すべきものです。

 

ただし手形割引にデメリットがないわけではありません。

利用することで一定のリスクを背負うことにもなります。

 

リスクを理解しないまま利用するのはやめてください。

こちらでは手形割引におけるデメリットについて詳しく解説していきます。

 

手形割引による資金調達を考えている方は必見です。

 

 

手形割引による資金調達のデメリットその1|手数料が発生してしまう

 

・手形の額面よりも少ない額しか調達できない

 

手形割引は受取手形を利用した資金調達方法となっています。

受取手形に関しては、期日まで待てば記載されている満額を受け取れる可能性があります。

 

仮に受取手形の額が1,000万円であれば、期日になれば1,000万円を受け取れるわけです。しかし手形割引を利用することになると、業者の取り分もあります。手数料として一定額を差し引かれてしまうわけ。

 

手形割引の手数料率の相場は10%程度です。よって手数料率を10%だとすると1,000万円の受取手形を利用した場合には、受取額は900万円となってしまうことに。期日まで待つよりも受取額が100万円も少なくなってしまいます。

 

ただし資金調達には手数料はつきものです。考えようによってはそれほど大きなデメリットにはなりません。

 

・手数料は手形割引だけのデメリットではない

 

  • 銀行融資
  • ノンバンクのビジネスローン
  • 不動産担保ローン
  • 売掛金担保融資
  • ファクタリング

 

上記の一般的な資金調達方法ですが、全て手数料が発生します。

そもそも手数料は資金調達をする時には発生して当たり前のものですよね。金融機関側としてはボランティアで資金を提供してくれているわけではありません。ビジネスとして融資などを実施しています。

 

手形割引も銀行やノンバンクが実施していますが、彼らもビジネスとして行っています。手数料は発生してしかるべきものなのです。

 

・手数料率は他の資金調達に比べて高いのか?

 

年利として考えると高いかもしれません。

しかしイレギュラーな資金調達法でもあるので、それほど気にする必要はなし。

 

たとえば60日後に決済を迎える受取手形を手数料率10%で手形割引をしたとします。60日後は2ヶ月間なので、年利にすると10%×6(12カ月÷2カ月)となり60%になる計算です。年利にするとびっくりしてしまいますよね。

 

しかし手形割引は継続的に利用するものではありません。1回だけの利用になる可能性も高いので、年利で考える必要はないのです。

 

 

手形割引による資金調達のデメリットその2|不渡りリスクがある

 

・不渡りが発生すると代わりに支払わなければならない

 

受取手形ですが、必ずしも入金してもらえるわけではありません。取引先の資金繰りに問題が発生して、支払いがされない可能性も少なからずあります。

 

割引手形に利用した受取手形が不渡りの状態になってしまうと、手形割引業者側から自社に対して請求がくるシステムとなっています。

 

要はファクタリングのように「償還請求権なし」ではありません。「償還請求権あり」なので、仮に不渡りが発生した場合には自社で対応しなければならないのです。

 

ただし不渡りリスクについては、手形割引を利用しなかったとしてもありますよね。期日まで受取手形を保有し続けた場合でも、不渡りが発生してしまう可能性があるわけです。

 

不渡りリスクについては手形割引を利用しようが、そのまま保有しようが一緒です。

 

手形には不渡りリスクが付きまとう、ということは覚えておきましょう。

手形担保融資 2019.01.07

経営者必見!手形割引のメリットとは?

手形割引は企業の資金調達方法として昔からあります。現在も継続して資金調達の方法の一つとされているからには、何かしらのメリットが有るはずですよね。

 

こちらでは手形割引のメリットについてお伝えします。

 

  • 手数料の安さ
  • 審査難易度
  • 資金調達までのスピード
  • 安心感

 

以上の4つが手形割引のメリットです。

こちらではそれぞれの項目について詳しくお伝えしていきますね。

 

 

手形割引のメリットその1|手数料の安さ

 

ノンバンクのビジネスローンなどと比較すると有利な手数料に設定されています。

 

もちろん業者によって手数料について大きな違いがあるので、その点は理解しておかなければありません。

 

まず銀行の手数料率に関しては1%台から高くても5%弱程度となっています。100万円の受取手形を割引した場合には、95万円から99万円は受け取れる計算になります。

 

ただし銀行ではなくノンバンク(手形割引業者)を利用するケースもありますよね。そちらについては銀行と比較すると若干手数料率が高く設定されているので注意が必要ですよ。

 

手形割引業者の手数料率ですが、有利な場合で5%弱の設定となります。しかし高くなると10%を超えてくるので、ノンバンクのビジネスローンと大差ない状態になってしまうケースもあります。

 

手数料の安さにこだわるのであれば、銀行の手形割引を利用しましょう。

 

 

手形割引のメリットその2|審査が比較的甘い

 

銀行融資であるとかビジネスローンと比較すると、審査については易しいです。

 

なぜ手形割引の審査は易しいのでしょうか?

その理由は単純です。そもそも手形割引ですが、手形を早期に現金化するものとなっています。その手形の支払人は自分ではありませんよね。取引先の企業が支払うことになるのです。

 

よって審査対象となってくるのは取引先なので、自社の業績などはそれほど審査に影響を与えません。たとえば赤字が続いていたとしても利用可能です。さらに税金滞納中であったとしても利用できたケースも珍しくありません。

 

手形の振出人となる企業ですが、大手が多い、という事実もあります。中小の企業が振出人になることは少ないので、信頼できる企業が振出人ということで審査には有利に働くことに。

 

銀行に融資を断られた経験はありませんか?

ノンバンクに貸し出しを渋られた経験はありませんか?

 

資金調達がうまく言っていない場合には手形割引の利用を検討しましょう。

 

 

手形割引のメリットその3|資金調達までのスピードが早い

 

最短即日の支払いにも対応してもらえます。

 

手形ですが、支払期日が3カ月後であるとか6カ月付後である、ということも珍しくありませんよね。

 

半年後となってしまうと、売上が良かったとしてもその実感はずいぶん先になることに。ひどい場合には1年後にやっと入金になる手形も存在しているほど。

 

一方で手形割引を利用すると半年後や1年後に入金予定の手形であったとしても、最短即日対応してもらえる可能性があります。すぐに売上が実感できるようになるわけ。

 

ただし注意しなければならないこともあります。

たとえば入金までの期間が長ければ長いほど、手数料率が高く設定されがちなのです。業者側としても入金が先になってしまうとそれだけリスクが高まることになります。よって手数料率を高めて貸し倒れリスクに備えることになります。

 

 

手形割引のメリットその4|業者が信頼できる

 

ヤミ金のような業者が紛れ込んでいないとは言い切れませんが、ファクタリングよりも業者については安心できます。

 

手形割引業者に関しては貸金業登録をしてない業者では取り扱えません。ファクタリングであれば、貸金業登録は関係ないので様々な業者が紛れ込んでいるのです。

 

さらに手形割引には「貸金業法」や「銀行法」による規制もあります。規制を確実にクリアしなければならないため、安心して利用できますよ。

手形担保融資 2019.01.07

手形割引の仕組みを徹底解説

手形割引を利用するにもその仕組みを詳しく理解していなければなりません。約束手形を利用した取引である、ということまでは理解できると思います。しかし約束手形をどうやって現金化されるのか、ということまでは理解していない方も少なくありません。

 

さらに手形割引を利用することで手形の支払いサイトをどれだけ短くできるのか、ということも把握しておかなければなりません。特に資金ショートが差し迫った状況にある場合には、資金調達のスピードも大切になってくるからです。

 

初めて手形割引を導入しようと思っている、といった方は必見です。

 

 

手形割引の仕組みとは?

 

約束手形に関しては債権の一種なので譲渡が可能となっています。

約束手形を裏書きすれば、取引先などに譲渡することで代金の支払いに利用することも可能です。だからこそ手形割引、というものが利用できるわけです。

 

ただし手形割引には制限があることも事実ですよ。

通常の手形については、額面金額を分割できないのです。

 

たとえば100万円の受取手形があるとして、そのうち50万円分を利用する、といったことができません。100万円の受取手形であれば、100万円の受取手形として利用できなければなりません。手形割引には制約もある、ということは覚えておくべきです。

 

手形割引については、取り扱っている業者で利用することになります。銀行などの金融機関であるとかノンバンクなどに持ち込み、その上で現金化をすることになります。

 

現金化する時には額面金額が受け取れるわけではありません。業者側の利益分もあるので、一定割合が差し引かれた状態で受け取ることになるのです。

 

たとえば100万円の債権があり、手数料や業者の取り分などが15%とされた場合には85万円が手形割引で資金調達できる金額となります。

 

 

手形割引の流れとは?

 

受取手形を手に入れる

手形割引業者で手形割引を行う

現金を受け取る

手形の期日になったら手形割引業者が手形を取り立てる

手形割引業者が現金を受け取る

終了

 

 

まずは受取手形を受け取ることからはじまります。

サービスや商品を取引したときに、将来的に支払いを約束した手形を受け取ることがあります。それが約束手形です。

 

受取手形を手に入れたら、銀行やノンバンクなどの手形割引業者に持ち込みます。手数料率などが決定し、現金を受け取ることになります。額面の80%から90%の額を受け取ることが多くなっています。

 

手形割引業者が受取手形の期日になったら手形の支払い銀行に取立を実施します。銀行から現金が送金されてくると取引は完了となります。

 

手形割引に関しては、要は受取手形の受け取る権利を売却するようなイメージになります。手形割引をすると受取手形を受け取る権利がなくなってしまう代わりに、支払期日よりも前に資金調達ができるわけです。

 

比較的早期に資金調達できる可能性が高い方法なので、多くの企業が利用していますよ。

 

 

手形割引を利用することで支払いサイトがどれだけ短くなるのか?

 

※支払いサイトとは・・・支払いまでの期間のこと

 

最短即日も可能で、多くの場合は1週間以内で現金化できます。

 

受け取り手形の支払いサイトですが、基本的に30日から90日となっています。売掛金よりも長くなる傾向があり、売上金がなかなか入ってこないことで資金のショートが発生するケースも多くなっています。

 

多くの企業が受取手形の支払いサイトの長さに頭を悩ませているのです。

 

手形割引を利用すると、本来の支払日が2カ月後から3ヶ月後であったとしても即日現金化できる可能性もありますよ。時間がかかったとしても1週間以内であることがほとんどです。

 

支払いサイトが長いのが悩みという方は、手形割引を利用してみるのも一つの方法です。

手形担保融資 2018.12.27

企業の資金調達法「手形割引」の基礎知識|そもそも手形とは?

企業の資金調達方法として昔からあるのが「手形割引」です。手形を活用した資金調達であるので、基本的には手形がある企業であれば利用できる資金調達方法となっています。

 

こちらではそもそも手形とは一体どういったものであるかを明らかにします。手形をより詳しく知ることで、手形割引に関しても活用しやすくなることは言うまでもありません。

 

より理解が深まれば手形割引も安心して利用できるようになりますよ。

 

手形についておさらいしますね。

 

 

手形の仕組みについて

 

手形については最も有名なものとして「約束手形」があります。

会社同士の取引などで支払いをするときは、現金決済で行われることは少ないです。取引1回ごとに現金のやり取りをするとなると、手続きが面倒になります。会社としてはなるべく厳禁の出し入れ回数を制限したいのです。

 

そこで利用することになるのが約束手形です。

約束手形は信用取引の一つとして行われることになります。

 

後払いすることを約束することで取引が成立するから「信用取引」と呼ばれているわけ。

 

約束手形を発行し、後日支払うことを約束します。債権証書の一つを取り交わすことになり、その債権証書は譲渡することも可能なのです。よって手形割引が利用できることに。

 

 

手形の発行ができる事業者は限られる

 

誰でも手形が発行できるわけではありません。

手形が発行できるのは銀行に当座預金を開設している事業者のみです。

 

銀行が関わっているからこそ、取引先も安心して手形に寄る取引に対応してくれます。単なる約束だけであると、取引が拒否されてしまう恐れもありますが、銀行が関わっているので取引先も安心してくれるのです。

 

 

手形にはどのようなことが記載されているのか?

 

  • 振出人の住所
  • 振出人の氏名(法人名と代表者名)
  • 振り出し金額
  • 名宛人(手形の支払先の法人名)
  • 振出日(手形を発行した日付)
  • 支払先の銀行名および支店名
  • 支払期日

 

手形には様々な情報が記載されています。

特に重要になってくるのが、誰が誰にいついくら支払うのか、ということです。それらの情報が明確ではない手形については「不備がある」ということになってしまいます。

 

手形の記載内容ですが、裏書きする場合にはさらに情報が増えることになります。

裏書譲渡をする場合には、誰が誰に譲渡をしたのかを記載しなければなりません。

 

 

手形には大きく分けると2つの種類がある!

 

約束手形と支払手形というものについては理解している方が多いでしょう。手形を受け取った場合には受取手形となり、支払いに使った手形に関しては支払手形とよんでいます。

 

この他にも「商業手形」と「融通手形」と呼ばれるものがあります。

こちらではその商業手形と融通手形について解説しますね。

 

・商業手形ってなんだ!?

 

支払期日まで代金の支払いを延長するためにはこうする手形のことを指しています。商業手形には2つの種類がある、ということも理解しておきましょう。

 

・約束手形

・為替手形

 

約束手形に関しては有価証券としての取り扱いとなります。取引先に対し支払い金額と支払期日を約束したものであり譲渡も可能です。手形割引に利用されるタイプの手形です。

 

為替手形に関しては、輸入や輸出にかかわる取引のときに利用されるケースが多くなっています。輸入や輸出の事業を行う方にとって現金送付は大きなリスクを背負うことになります。そのリスクを避けるために利用されるタイプの手形です。

 

・融通手形ってなんだ!?

 

特に商取引がないのに振り出されるタイプの手形となっています。

資金繰りに行き詰まってしまった方が利用する手形であり、トラブルが多くなっています。

 

融通手形についてはあまり良い印象が持たれていないので注意しましょう。

手形担保融資 2018.07.22

手形担保融資とは?

スピード感が魅力の資金調達 手形担保融資とは?

企業が行う取引に、よく利用される決済手段の一つに、手形(約束手形)があります。

企業間の支払いをスムーズに行うために、手形は利便性が高いものですが、もうひとつ、手形の重要な役割として、手形を振り出して現金を調達することが挙げられます。それが手形を担保にしてお金を借りる、「手形担保融資」です。

ここでは、手形担保融資の特徴とメリット、デメリット等について、手形の基礎知識を説明しながら解説します。

手形取引と割引の基礎知識

まず、手形取引の基本をおさらいしてみましょう

企業が、何らかの支払いを行う際、現金等の代わりに手形を振り出すことがあります。手形には、金額と振出日、支払期日、金融機関の名前が記載されています。この場合、その手形は「手形の所持人に、〇銀行が、〇日に、〇円を支払います」という証書となります。手形の受取人は、期日に指定の銀行に手形を持ち込むことで、現金を受け取ることができます。

また、手形は支払期日が来ていなくても、第三者に譲渡することで、現金化できるのも特徴。です。これを手形割引といいます。銀行あるいはノンバンク企業では、手形割引のサービスを行っており、手形に記載された額面から、振出人の信用などにより計算される割引料を差し引いた金額を手にすることができます。

手形の振出は、手元にキャッシュがなくても支払いができ、実質的に支払いを伸ばすことができます。受け取った側も、銀行を通して比較的安心して決済をすることができ、かつ、すぐに現金が必要な場合も、割引により柔軟に現金化できます。その利便性が、多くの企業で手形が使われる理由といえるでしょう。 

手形を振り出して現金調達する方法

手形担保融資(手形貸付)は、この手形を担保に融資を受ける方法です。

手形取引では、手形を振り出すことで商品等を購入しますが、手形担保融資では、金融機関に対し手形を直接振り出し、融資を受けます。この場合、振り出した手形は担保という形になります。そして、手形の振出人、つまり債務者は、支払期日までに、利息を含めた金額を返済し、担保に入れた手形を手元に戻します。

手形担保融資のメリットはスピード。振出人に信用があれば、詳細な契約書を作ったり、物的な担保を用意しなくても、すぐに資金調達が可能となります。金融機関に信用がある場合、一定の枠で何度でも手形貸付を受けられるようになることも多く、つなぎ資金や納税資金など、短期資金を調達するために頻繁に利用している会社も多くあります。

手形担保融資のサービスは、銀行のほか、数多くのノンバンクでも提供されています。ノンバンクでは、銀行では引き受けてもらえない、比較的信用の低い手形であっても融資を受けられることがあります。ただし、銀行の融資よりも利息が高い傾向があるため注意が必要。利用の際は、利息、返済期間など、諸条件をよく比較したいところです。

手形担保融資の利用は計画的に

簡便な資金調達方法として利用される手形担保融資ですが、安易な利用は禁物です。手形担保融資で振り出される手形のサイトは、数か月後のものがほとんどであり、その短期間の間にキャッシュを確保し、返済しなければ、あっという間に危機に陥ることになります。債権者の判断にもよりますが、最悪の場合、手形が不渡りになり、銀行取引が停止してしまう恐れがあります。

もちろん、手形担保融資に限った話ではありませんが、融資は契約内容を理解し、返済計画をもとに利用するのが最も大切なことです。より長期で、利息など良い条件で資金調達する方法がないのか、しっかり検討したうえで手形貸付を利用しましょう。

また、手形担保融資を行う業者も様々で、中には悪質な業者もあります。許可等の法令を遵守した金融業者を選ぶことはもちろん、利息やサービス内容をよく比較して、少しでも有利で、安心できるところに依頼したいところです。