手形担保融資 2019.01.07

手形割引の仕組みを徹底解説

手形割引を利用するにもその仕組みを詳しく理解していなければなりません。約束手形を利用した取引である、ということまでは理解できると思います。しかし約束手形をどうやって現金化されるのか、ということまでは理解していない方も少なくありません。

 

さらに手形割引を利用することで手形の支払いサイトをどれだけ短くできるのか、ということも把握しておかなければなりません。特に資金ショートが差し迫った状況にある場合には、資金調達のスピードも大切になってくるからです。

 

初めて手形割引を導入しようと思っている、といった方は必見です。

 

 

手形割引の仕組みとは?

 

約束手形に関しては債権の一種なので譲渡が可能となっています。

約束手形を裏書きすれば、取引先などに譲渡することで代金の支払いに利用することも可能です。だからこそ手形割引、というものが利用できるわけです。

 

ただし手形割引には制限があることも事実ですよ。

通常の手形については、額面金額を分割できないのです。

 

たとえば100万円の受取手形があるとして、そのうち50万円分を利用する、といったことができません。100万円の受取手形であれば、100万円の受取手形として利用できなければなりません。手形割引には制約もある、ということは覚えておくべきです。

 

手形割引については、取り扱っている業者で利用することになります。銀行などの金融機関であるとかノンバンクなどに持ち込み、その上で現金化をすることになります。

 

現金化する時には額面金額が受け取れるわけではありません。業者側の利益分もあるので、一定割合が差し引かれた状態で受け取ることになるのです。

 

たとえば100万円の債権があり、手数料や業者の取り分などが15%とされた場合には85万円が手形割引で資金調達できる金額となります。

 

 

手形割引の流れとは?

 

受取手形を手に入れる

手形割引業者で手形割引を行う

現金を受け取る

手形の期日になったら手形割引業者が手形を取り立てる

手形割引業者が現金を受け取る

終了

 

 

まずは受取手形を受け取ることからはじまります。

サービスや商品を取引したときに、将来的に支払いを約束した手形を受け取ることがあります。それが約束手形です。

 

受取手形を手に入れたら、銀行やノンバンクなどの手形割引業者に持ち込みます。手数料率などが決定し、現金を受け取ることになります。額面の80%から90%の額を受け取ることが多くなっています。

 

手形割引業者が受取手形の期日になったら手形の支払い銀行に取立を実施します。銀行から現金が送金されてくると取引は完了となります。

 

手形割引に関しては、要は受取手形の受け取る権利を売却するようなイメージになります。手形割引をすると受取手形を受け取る権利がなくなってしまう代わりに、支払期日よりも前に資金調達ができるわけです。

 

比較的早期に資金調達できる可能性が高い方法なので、多くの企業が利用していますよ。

 

 

手形割引を利用することで支払いサイトがどれだけ短くなるのか?

 

※支払いサイトとは・・・支払いまでの期間のこと

 

最短即日も可能で、多くの場合は1週間以内で現金化できます。

 

受け取り手形の支払いサイトですが、基本的に30日から90日となっています。売掛金よりも長くなる傾向があり、売上金がなかなか入ってこないことで資金のショートが発生するケースも多くなっています。

 

多くの企業が受取手形の支払いサイトの長さに頭を悩ませているのです。

 

手形割引を利用すると、本来の支払日が2カ月後から3ヶ月後であったとしても即日現金化できる可能性もありますよ。時間がかかったとしても1週間以内であることがほとんどです。

 

支払いサイトが長いのが悩みという方は、手形割引を利用してみるのも一つの方法です。