ビジネスローン 2018.07.22

ビジネスローンとは?

経営者なら知っておきたい ビジネスローンとは?>

創業資金、運転資金、つなぎ資金、設備投資資金……。経営には様々な資金需要があり、その費用をすべて自己資金で賄うのは困難です。そのため、多くの経営者は、金融機関から融資を受けてそれらの資金を賄っています。

事業者向けの融資のサービスは数多くありますが、中でも、比較的短期で、少額の資金を簡単に借りる方法として最近増えているのが、各社から提供される「ビジネスローン」です。

ビジネスローンはどのようなものなのか、また、どのような金融機関がサービスを提供しているのか、融資を受ける際の注意点などについて解説します。

通常の銀行融資のメリット・デメリット

「ビジネスローン」という言葉に、はっきりした定義があるわけではありませんが、文字通り、事業のための融資を行うサービス。その中でも、とくに、簡単な審査、スピード決済、無担保・無保証で資金調達ができるサービスを指す場合が多いようです。

銀行や公庫、信用金庫などで一般的に行われる事業用融資は、創業やつなぎ資金、設備投資など、目的に合わせた細かいプランが提供され、条件も様々。融資担当者が、借り手の資産、事業の収益性や成長性、担保や保証の有無など、信用状態などを個別に審査し、融資の可否や金額や利息などの条件を決定します。

このような、通常の銀行融資の最も大きなメリットは、信用があることが認められれば、大きな額を低利で借りられることがあります。しかし、デメリットとして、審査が厳格で、貸付を拒否されたり、担保や保証を求められることが多いこと、財務諸表、将来の事業計画書、資金繰り表などの提出や、担当者と面談するなど、融資までのプロセスが複雑で時間がかかること、資金の使途が限定されることなどがあります。

ビジネスローンでスピード、審査も簡易

一方、最近増えているビジネスローンは、事業のために使う資金を、最短即日で貸し付けるサービスです。ATMやネット決済を利用し、極度額まで何度でも借り入れと返済ができ、非常に便利。です。用途についても限定は少ない傾向があります。

また、審査のプロセスも簡易。ほかの会社からの借り入れの有無、資産の状況、事業内容などをスコアリングして、融資の可否がすぐに決まるため、急な資金需要に素早く対応できます。また審査条件も比較的甘く、保証人も不要のものがほとんどです。

ビジネスローンを提供する会社は、増え続けています。大手の銀行のほか、大きな存在感を示しているのが、いわゆるノンバンク。クレジットカード会社(信販会社)やリース会社、消費者金融会社等、様々な企業が、独自のサービス内容のビジネスローンを取り扱っています。

計画的な利用で、ビジネスローンの利便性を生かす

利便性の高いビジネスローンですが、デメリットとしては、通常の銀行融資よりも貸付額が小さいこと、審査が簡単な代わりに、利息などの条件が厳しくなることなどがあります。とくに初めてビジネスローンを利用する会社や事業者は、設定されている最も高い利息が適用されることが多くなります。

融資を利用する場合、必要な資金を不足なく、また低利で借り入れしたいのは当然といえます。そのためには、安易にビジネスローンを利用する前に、公庫や銀行からの融資を含め、情報をしっかり収集し、最適な手段を検討することが大切です。

たとえ、つなぎのための運転資金であっても、切羽詰まってから借りられるところで借りる場合と、資金繰り表で想定されるキャッシュ不足を補うため、あらかじめ運転資金の融資申請をしておくのでは大きな違いとなります。計画的に、早めの対策を行うのが資金対策の基本です。

そのうえで、「いざという時」に備えるため、ビジネスローンを利用する選択肢を持っておくことで、安心感につながります。ビジネスローンは、利便性の高さを最大限に活用しながら、ほかの手段とともに賢く利用したいものです。