ファクタリング 2019.02.02

企業の借り換えによる資金調達と総量規制の関係性

企業の中にはすでに借金があるところが多いでしょう。無借金経営には憧れもありますが、簡単ではありませんよね。

そもそも無借金経営には無借金経営の悩みもあるのです。事業を拡大したいときに元手がなくてビジネスチャンスを逃す、ということもあるわけ。
資金調達も武器になるんですよ。

こちらではすでに会社としての借金がある方に向けて情報を提供します。
企業の資金調達の一つに借り換えがありますよね。
その借り換えですが、総量規制は関係してくるのでしょうか?

総量規制が関係してきてしまうと、高額の借り換えはできない、ということですよね。
その内実を探ってみましょう。

安心しよう!総量規制の対象外です!

大前提のお話から入りますね

まず企業の事業者向け融資ですが、そもそも総量規制の対象外です。仮に事業融資が総量規制の対象であったらどうなると思いますか?

企業は金融機関から数千万円単位の融資を受けることもあります。億単位の融資も珍しくありません。何も運転資金の確保だけが資金調達の目的ではありませんからね。

機械などの設備投資をするために融資を受けている企業も多いのです。であるにもかかわらず総量規制の対象になってしまっていたら、よほど給料の良い経営者でなければ融資が受けられなくなってしまいます。設備投資なんていつまで経ってもできませんよ。

・銀行の融資も総量規制の対象外!

企業向けの融資は銀行もノンバンクも関係なく総量規制の対処外です。
さらに銀行の融資に関しては法人であろうと個人であろうと、どちらでも総量規制の対象外となっています。

年収の3分の1を超える融資がうけられるということ。

実は個人向け融資に関してはその点が問題視されて、即日融資が禁止されてしまったのです。銀行があまりに簡単に高額な融資を個人に対して行うようになってしまったので、銀行への締め付けがあったわけです。

・借り換えと総量規制の関係性にも注目!

さらにもう一点注目すべきは、借り換え自体も総量規制の対象外である、という部分です。
総量規制の例外要件に「利用者が一方的に有利になる借り入れ」というものがあります。

その「一方的に有利になる借り入れ」に借り換えは該当します。
借り換えをすることでどうなるのでしょうか?
金利が低くなって、毎月の返済額が減ったり返済総額が減ったりするのではありませんか?

よって借り換え自体も総量規制は対象外となります。

ここまで見てくれば安心したのではありませんか?
銀行もノンバンクも関係なく企業融資の借り換えは総量規制の対象外なのです。

では総量規制と借り換えについてある程度理解できたところで、なぜ総量規制ができたのかを確認してみましょう。

総量規制ができた理由とは?

 多重債務者が増えてしまった
 債務整理者が増えてしまった

以上の2つの理由があります。
総量規制がない時は、高額な借り入れをしてしまう方も多かったです。10件や20件といった大量の業者から借り入れをしている方もいました。

そういった方は結果としては自己破産せざるを得なくなってしまうのです。借金で首が回らなくなってしまい、最終的には債務整理で対処します。

その状況を国としても見過ごせなくなったので、その対策の一環として総量規制を設けました。

しかし総量規制は消費者金融とクレジットカード会社などの信販業者にのみ限定されるものです。すべての業者に対応したものではないので、抜け道がないわけではありません。

しかし基本的にノンバンクよりも銀行のほうが審査は厳しいです。よって現状の総量規制は今後も存続すると考えられています。

もちろん総量規制の撤廃を訴えている政治家もいます。
しかし総量規制もかなり根付いている段階なので、大幅な変更は難しい、と考えられています。