企業の資金対策法「リスケ」ってなんだ?
厳密にはリスケは資金調達とは言えないかもしれません。
しかし企業にとってリスケは、資金調達と同等の結果が得られるのです。
そして何よりリスケは新たに借金をするわけではありません。債務を増やさずに資金の確保ができる、といった嬉しいメリットも。
こちらではリスケについて徹底解説します。
リスケをまだ行ったことがない、リスケが気になっているけど内容がわからなくて手を出していなかった、というかたは必見です。
リスケとは?
まずリスケは「リスケジュール」の略であることは伝えておかなければなりません。
リスケジュールといえば、なんとなくイメージができるかもしれませんね。
具体的なリスケの意味ですが「銀行に返済条件を変更してもらうこと」を指しています。
銀行から融資を受けると、毎月の返済額であるとか、返済期間は決まっていますよね。しかしそのとおりの返済ができなくなることもあるでしょう。
売上が急激に落ち込んでしまうかもしれません。
何らかのコストがアップして、会社から出ていくお金が多くなり返済に資金が回せなくなることもあります。
そんなときに有効活用できるのがリスケなのです。
以下、リスケをしなければならない状況についてお伝えしますね。
リスケをしなければならないケース6選!
1.自然災害が発生してしまった
2.市場が縮小してしまった
3.新たな競合先が現れてしまった
4.価格競争が激しくなってしまった
5.取引先が倒産してしまった
6.そもそも経営計画が甘かった
ではひとつずつ解説していきますね。
・1.自然災害の発生とリスケ
地震などが発生することで、一定期間営業できなくなるケースもあります。
店舗を持っている場合には、店舗が復旧しなければ売上はありませんよね。工場であったとしても創業できない状況では売上は見込めません。
そこで融資先に支払いを待ってもらうのです。
自然災害ということで、理由がはっきりとしており営業・創業の見込みが確かである場合には受け入れてもらえる可能性が高いですよ。
・2.市場の縮小とリスケ
流行りもあれば廃れもありますよね。
ずっと流行が続く、ということはありえません。いずれはどんなにブームであっても、いずれは市場が縮小してしまうのです。
市場が縮小してしまうと、当初の予定通りの売上にはなりません。資金計画も狂ってしまうことにより、返済が難しくなってしまいます。よってリスケが必要になるのです。
しかし今後の経営計画がしっかりと立てられない場合には、リスケを受け入れてもらえない可能性も高いので注意しましょう。
より客観性のある経営計画で銀行側お納得させなければなりませんよ。
・3.新たな競合先の出現とリスケ
当初の売上計画とは異なった結果になってしまうことによりリスケを行うケースです。
大手の企業などが参入してくることもあります。
そうすると市場の一定のシェアを奪われることに繋がり、売上が減ってしまうことに。
一過性のものであれば対応できるかもしれませんが、継続して影響を受け続けるとなると計画通りの返済が難しくなりリスケを行うことに。
競合先への対策であるとか、今後のコスト管理なども考えて対応していくことが肝心です。
・4.価格競争とリスケ
ライバル企業が販売価格を引き下げてくるなどした場合には、対抗して値段を下げる必要に迫られます。
価格を下げれば当然利益も減りますよね。
価格競争にさらされ続ければ、当初の利益予想とはだいぶ異なってくるのです。返済も計画通りにできなくなり、リスケによる対応も考えなければなりません。
・5.取引先の倒産とリスケ
取引先が倒産してしまえば、売上が当然減ることに。
すぐに新たな取引先が見つかればよいですが、そんなに簡単なことではありません。
また最悪なのが売掛金や手形などの未回収分があるケースです。かえって損失を生むことになり、資金繰りが急激に悪化します。
ちなみに危ないと思った企業に関しては、ファクタリングで売掛金を早期回収しておくのもおすすめですよ。
・6.経営計画の甘さとリスケ
前もって立てていた返済計画自体に問題があるケースです。
自社の返済能力を見誤ってしまうと、当然近い将来に返済計画を見直さなければなりません。
資金繰り表などもしっかりと作成した上で返済計画を立てましょう。