売掛金担保融資 2018.12.20

売掛金担保融資のメリット・デメリット

売掛金担保融資は売掛金を担保に入れた上で融資を受けるものとなっています。担保を入れることになるので通常よりも借り入れがしやすい、といった特徴がありますよね。

こちらでは売掛金担保融資におけるメリットとデメリットについて徹底解説します。

資金調達には必ずデメリットもあります。そのデメリットを理解することも極めて重要なのです。良いところだけを見るのではなく、悪いところもチェックしましょう。

売掛金担保融資のメリット4つ!

①金利が低くなる

②審査が易しい

③売掛先からの承諾を得る必要がない

④代表者の補償が必要にならないことも

・①金利について

あくまで無担保のローンと比較して、という事になりますが、売掛金担保融資の金利は低く設定されることになります。

担保があるので貸出側としてもリスクが低くなることになります。もしもの時には売掛金を回収してしまえばよいのです。返済がされなかったとしても売掛金を回収できるので大きく損をすることはありません。

ちなみに無担保のビジネスローンの金利は、年10.0%から18.0%になることもあります。しかし売掛金担保融資になると10.0%を切ることもあり、少しでも低金利で借り入れをしたい、という方におすすめですよ。

・②審査難易度について

売掛金が担保として入ってくるので、その分審査難易度が下がることになります。

会社としての信用がなかったとしても売掛先に信用があれば借り入れOKになることもありますよ。

・③売掛先に通知する必要なし

譲渡登記制度ができたことにより、売掛先に売掛金担保融資の通知をする必要が一切なくなりました。売掛金担保融資を利用したとしても売掛先にバレることはありません。

バレてしまえば今度の取引にも支障をきたしてしまうかもしれませんよね。売掛金担保融資であれば今後の取引に影響を与えることなく資金調達ができるわけです。

・④個人保証が必要ないことも

すべての売掛金担保融資ではありませんが、代表者の個人保証を不要とするものも登場しています。

そもそも企業が資金調達をしようとすると、基本的には代表者本人が連帯保証人にならなければなりません。大きなリスクを背負うことになります。しかし売掛金担保融資であれば、個人保証不要のものもあるので、リスクをある程度抑えられることに。

売掛金担保融資のデメリット5つ!

①手数料が発生するケースあり

②法人でなければ利用不可

③借り入れのたびに契約が必要

④売掛金の特約によっては利用不可

⑤資金調達まで時間がかかる

・①売掛金担保融資の手数料とは?

債権譲渡登記が必要になってくるので、実費で手数料が発生してしまうのです。その手数料を請求されることがあるので、出費についてはある程度は覚悟しなければなりません。

手数料については前もって確認した上で利用するかを決めましょう。

・②個人事業主は利用できない

売掛金担保融資は売掛金がなければ利用できません。

そもそも売掛債権の債権譲渡登記制度は法人しか活用できないのです。個人事業主では利用できない制度なので、法人であることが必要になってきますよ。

・③証書貸付である

借り入れというといカードローンのようなものを思い浮かべる方も多いでしょう。

たしかにビジネスローンの中にもカードローンタイプのものがあります。限度額まで繰り返し利用できるすぐれものです。

しかし売掛金担保融資は証書貸付となっており、借り入れのたびに契約を結ばなければなりません。

・④譲渡禁止特約が付いている場合は利用不可

どんな売掛金でも利用できるわけではありません。

売掛金には譲渡禁止特約が付帯しているものもあります。譲渡禁止特約が付いているものは売掛金担保融資に利用できないので確認しておきましょう。

・⑤審査に時間がかかる

売掛金担保融資の場合は、まずは自社の審査と売掛先の審査をしなければなりません。審査の手間も倍かかることになるので、融資が行われるまでには時間がかかってしまうわけです。

早くても融資までには数日かかることに。

早急な資金調達を望んでいる方にはおすすめできません。